アルミヒートシンク溶接の課題と解決策|予熱から変形対策まで徹底解説
ものづくりだより221号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
【製品紹介】
*A5052材を使用した高品質なアルミヒートシンク*
今回製作したアルミヒートシンクは、A5052 T=20mmの材料を使用しています。
寸法は、510×280mmで、直径100mm、高さ50mm、厚み5mmのパイプを取り付けています。
熱伝導性に優れ、様々な機器の冷却に利用できます。
【アルミ溶接の技術】
*隅肉溶接で強度と気密性を確保*
アルミヒートシンクの溶接には、隅肉溶接を採用しています。 隅肉溶接は、部材の交わり合った
部分を溶接する方法です。 特に、パイプとヒートシンクの接合部は、熱伝導と強度を両立させるために、高い技術力が求められます。
【予熱の課題と解決策】
*ヒートシンク効果による温度管理の難しさ*
今回の溶接では、隅肉溶接のため予熱を実施しましたが、パイプがヒートシンクの役割を果たし、
設定温度までなかなか上がらないという課題がありました。 ヒートシンク効果により、熱が奪われやす
く、通常の予熱時間では不十分でした。 そのため、予熱時間を大幅に延長し、温度管理を徹底すること
で、高品質な溶接を実現しました。
【デメラー溶接テーブルの導入】
*変形防止と生産性向上を実現*
本製品はデメラー溶接テーブル導入前に製作したものです。 デメラー溶接テーブルのクランピングシステ
ムがあれば、変形防止に大いに役立ったと考えられます。 今後の案件では、デメラー溶接テーブルを活
用することで、変形防止だけでなく、作業効率の向上や品質の安定化も期待できます。
【高品質な溶接条件】
*ヘリウム混合ガスで安定した溶接*
今回の溶接条件は以下の通りです。
* 溶接電源:Panasonic YC-300BP4
* 出力電流:交流
* 交流周波数:200Hz
* 電流:220A
* シールドガス:He+Ar
* タングステン:純タン3.2mm
* 溶加棒:A5356BY 2.4,3.2mm
* 予熱:あり
シールドガスにヘリウム混合ガスを使用することで、安定した溶接を実現しています。
【お客様のニーズに応えるヒートシンク溶接】
*熱伝導と強度を両立*
弊社では、お客様のニーズに合わせて、様々な形状やサイズのアルミヒートシンクの溶接を承って
おります。 熱伝導と強度を両立させる高品質な溶接なら、ぜひ弊社にお任せください。
まとめ
アルミヒートシンクの溶接は、予熱や変形対策など、様々な課題を克服する必要があります。 弊社で
は、長年培ってきた溶接技術とノウハウで、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提供いた
します。 アルミヒートシンクに関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
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[電話番号]075-982-2931
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アルミ溶接 中板
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