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【革新的溶接技術】フロニウスTPS 500i PULSE MVで実現!スパッタ低減と高品質MAG溶接

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【革新的溶接技術】フロニウスTPS 500i PULSE MVで実現!スパッタ低減と高品質MAG溶接

ものづくりだより447号

【はじめに】

おはようございます。株式会社上村製作所 上村昌也です。
今回の「ものづくりだより447号」では、フロニウス製のインテリジェントデジタル溶接機TPS 500i PULSE MVを使用し、MAG溶接に挑戦した事例をご紹介します。普段はMIG溶接をメインで使用しているTPS/iですが、SS400の材料では従来型のMAG溶接機はパルス制御のない電流波形制御を行う電源を使用しています。フロニウスのTPS 500i PULSE MVでMAG溶接を行うと、SS400でどれほどの溶接品質が得られるのか、これまで何度か試みていました。ターンテーブルに乗せて連続溶接する際に、制御が上手くシンクロできず、挑戦を断念していました。しかし今回、制御が上手くシンクロできたため、改めて検証し、皆様にご報告させていただきます。

【高品質MAG溶接の条件】

今回の溶接条件は以下の通りです。(材料はSS400)

  • シールドガス: 80%アルゴン + 20%CO2
  • ワイヤー: 1.0mm SE-A50
  • PMCシンクロパルス: ON
  • PMCアーク長安定化機能: ON
  • PMC溶込み安定化機能: ON

フロニウスが誇るテクノロジー満載の機能を使用し、溶接を行いました。

少ないスパッタがよくわかる。材質はSS400

【20mm溶接条件を徹底解説】

  • 材料:SS400 T=20.0mm
  • 溶接方法:突き合わせ溶接、隅肉溶接
  • 溶接機:フロニウスTPS 500i PULSE MV
  • 溶接ワイヤー:神戸製鋼 SE-A50
  • シールドガス:アルゴン+CO2 混合ガス

【スパッタ激減!溶接方法のポイント】

今回は、軟鋼材の溶接に最適なPUSH式の溶接トーチを使用し、パルス溶接を取り入れました。パルス溶接により、溶滴移行がスプレー状になり、スパッタを大幅に減少させることが可能になりました。さらに、歪みも抑えられ、高品質な溶接結果に繋がります。

スパッタが少ない画像

スパッタを抑え、高品質な溶接を実現

【パルス溶接の利点】

パルス溶接を使用することで、電流値の強弱を明確にすることができ、溶け込み優先で
設定した場合でも、ベース電流を低く抑えることができます。 そのため、溶接変形も
抑えることができ、非常に重宝します。

【パルス溶接の欠点】

慣れないうちはパラメータの条件出しに時間がかかります。 しかし、要領さえ覚えれば
パラメータの設定は無意識にできるようになります。

新しい装置を使いこなすのは面倒なことですが、パルス溶接機を導入しても使っていない
加工屋さんもたくさんあると思います。 ぜひCO2溶接にもパルスを使用しましょう。
品質向上には欠かせません。

パルス

パルス溶接でビートも綺麗

【TPS/i溶接機とは?】

フロニウス社が新開発した新世代デジタルMIG/MAG溶接電源です。新開発のCPUが従来の200倍の高速で演算しアークの挙動を瞬時に分析してフィードバックされ自動制御で最適化されたアークを実現する最先端の溶接機です。
溶接パッケージを追加することで購入後でもプログラムが数種類選べるインテリジェント溶接機です。

【TPS/i +パルスの組み合わせによる効果】

フロニウスTPS/iは、高度なデジタル制御により、安定したアークと最適な溶接条件を提供します。SS400にはパルスとの組み合わせにより、以下の効果が期待できます。

  • スパッタの大幅な低減:後処理工程の削減、作業効率の向上
  • 高品質な溶接:安定したアークにより、均一で美しい溶接ビードを実現
  • 低入熱:歪みを最小限に抑え、薄板や異材の溶接も可能

【まとめ】

今回の検証を通して、フロニウスTPS/iとパルス溶接の組み合わせが、MAG溶接の品質を飛躍的に向上させる可能性を確信しました。スパッタの低減、高品質な溶接、低入熱など、多くのメリットがあり、お客様の製品品質向上、生産性向上に貢献できると確信しています。今後も様々な溶接条件で検証を重ね、お客様に最適な溶接ソリューションを提供できるよう、技術力向上に努めてまいります。溶接に関してお困りのことやご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

「この事例、うちの課題にも当てはまりそう
そう感じられた方は、ぜひ一度ご相談ください。
技術的なご相談から加工のご提案まで、丁寧に対応いたします。


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