【CMT溶接】SS400溶接でスパッタ激減！パルスとワイヤー選定の秘訣
ものづくりだより371号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
今回は、CMT溶接機を用いたSS400の溶接について解説します。
CMT溶接は、主にアルミ溶接で使用される技術ですが、SS400のような軟鋼材にも適用可能です。
【CMT溶接とは？】 CMT（Cold Metal Transfer）溶接は、溶接ワイヤーを高速に送給・後退させる
ことで、溶接電流を制御し、スパッタを抑制する溶接技術です。アークを安定させ、熱影響を最小限に
抑えることができるため、薄板溶接や異材溶接に適しています。
【今回の溶接条件】
* 材料：SS400 T=20.0mm
* 溶接方法：突き合せ溶接、隅肉溶接
* 溶接機：CMT溶接機 * 溶接ワイヤー：神戸製鋼 SE-A50
* シールドガス：アルゴン+CO2 混合ガス
【溶接方法】 今回は、軟鋼材の溶接に適したPUSH式の溶接トーチを使用し、パルス溶接を
行いました。パルス溶接を用いることで、溶滴移行がスプレー状になり、スパッタを大幅に
減少させることができます。また、歪みも低減されるため、高品質な溶接を実現できます。
【溶接ワイヤーの選定】 溶接ワイヤーには、神戸製鋼のSE-A50を使用しました。このワイヤーは
メッキレスであるため、銅メッキの粉が駆動部に擦れ落ちることがなく、スパッタの発生を抑制で
きます。
【溶接結果】 CMT溶接機とパルス溶接、そして適切なワイヤー選定により、スパッタの少ない
美しい溶接ビードを得ることができました。CMT溶接は、アルミ溶接だけでなく、SS400のような
軟鋼材の溶接にも有効な手段であることが確認できました。 上村製作所では、CMT溶接を
はじめとする様々な溶接技術を駆使し、お客様のニーズに合わせた高品質な製品をご提供いたします。
CMT溶接への道９でした
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参考サイト
総代理店愛知産業さん
大同特殊鋼さんのホームページ
https://www.daido.co.jp/products/weld/mild/index.html
神戸製鋼さんのホームページ
https://www.kobelco.co.jp/welding/catalog/index.html
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