溶接

トリタン再評価!TIG溶接の選択肢を広げる、その特性と注意点

ものづくりだより56号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
今回は、TIG溶接で使用されるタングステン電極棒の一種、
トリウム入りタングステン(通称:トリタン)について解説します。

かつては主流であったトリタンですが、放射性物質を含むことから敬遠される
時期もありました。しかし、近年、その優れたアーク安定性が見直され、
再評価が進んでいます。

**トリタンとは?** トリタンは、トリウムを添加したタングステン電極棒で、主に直流TIG溶接で
使用されます。先端が赤色で識別されており、かつては多くの溶接現場で使用されていました。

**トリタンの特性** * 優れたアーク安定性:アークが安定しやすく、高品質な溶接が可能
* 高い電流容量:高電流での溶接に適している * 長寿命:消耗が少なく、長期間使用できる

**トリタンの放射線リスク** トリウムは放射性物質であるため、トリタンを使用する際には
放射線リスクが伴います。しかし、適切な換気や保護具の使用により、リスクを最小限に
抑えることができます。また、日常生活で浴びる自然放射線量と比較しても、トリタンに
よる被ばく量はごくわずかであるというデータもあります。

**トリタンの代替品** トリタンの代替品としては、セリウム入りタングステン(セリタン)や
ランタン入りタングステンなどがあります。これらの代替品は、放射線リスクが低いものの、
トリタンほどの優れたアーク安定性は得られない場合があります。

**トリタンの再評価** 近年、トリタンの優れたアーク安定性が見直され、再び使用される
ケースが増えています。特に、高品質な溶接が求められる現場や、高電流での溶接を行う現場では、
トリタンの需要が高まっています。

**トリタンを使用する際の注意点**
* 適切な換気を行う * 保護具(防じんマスク、溶接用手袋など)を使用する
* 使用後は手を洗う
* 廃棄する際は、法令に従って適切に処理する

**まとめ**
トリタンは、優れたアーク安定性を持つタングステン電極棒ですが、放射線リスクも伴います。
適切な知識と対策を持つことで、安全に活用することができます。 上村製作所では、
様々なタングステン電極棒を取り扱い、お客様のニーズに合わせた最適な溶接ソリューションを
提供しています。トリタンに関するご質問やご相談も承っておりますので、お気軽に
お問い合わせください。

ランタン

 

 

ロールキャビネットを購入したので、整理整頓ができ、在庫状況も すぐに把握ができ、無駄を取り除く事ができました。

 

岩谷産業さんのセミナーでの資料を拝借しました。

 

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コメント

    • うるきやゑ
    • 2022.03.19 7:34pm

    出てくる放射線がアルファ線だから体内に入らない限り安全なんだよね。

      • kamimura-web
      • 2022.03.21 3:56pm

      コメント有難うございます。

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