【もう角の溶け落ちで悩まない!】アルミTIGパルス溶接、プロが教える秘訣
ものづくりだより173号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
今回のテーマは「アルミニウムTIGパルス溶接法」です。
アルミニウムのTIG溶接は、熱伝導率が高いため、通常の交流溶接では熱のコントロールが難しく、
特に溶接の開始時と終了時に角が溶け落ちやすいという課題があります。
そんな時に役立つのが「パルス溶接」です。
パルス溶接とは?
パルス溶接とは、溶接電流をパルス状に変化させる溶接方法です。これにより、熱の入力と冷却を
交互に行うことができ、熱影響を抑えながら安定した溶接が可能になります。
アルミニウムTIGパルス溶接のメリット
- 角の溶け落ち防止: パルスによって熱が均一に伝わるため、角が溶け落ちにくくなります。
- 美しい仕上がり: 熱影響が少ないため、歪みが少なく、美しい仕上がりが得られます。
- 均一な裏波: 熱コントロールがしやすいため、裏波も均一に出やすくなります。
- 薄板溶接に最適: 熱影響が少ないため、薄板の溶接にも適しています。
パルス溶接のメカニズム
パルス溶接では、ピーク電流とベース電流を交互に繰り返します。
- ピーク電流: 溶融を促進し、溶け込みを深くします。
- ベース電流: 冷却を促進し、溶融池を安定させます。
これらの電流を適切に調整することで、最適な熱コントロールが可能になります。
こんな時に便利!
- 角部の溶接: 角の溶け落ちを防止し、美しい仕上がりを実現します。
- 薄板の溶接: 熱影響を抑え、歪みの少ない溶接が可能です。
- 高品質な仕上がりを求める場合: 美しい外観と均一な裏波を実現します。
最新技術情報
近年では、より高度な制御が可能なパルス溶接機が登場しています。これらの最新機種では、
パルス周波数やピーク/ベース電流の比率などを細かく設定でき、より精密な溶接が可能になっています。
まとめ
アルミニウムのTIGパルス溶接は、角の溶け落ち防止や美しい仕上がり、均一な裏波など、多くの
メリットがあります。最新のパルス溶接機を活用することで、より高品質な溶接が可能になります。
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アルミパルス溶接2
アルミパルス溶接1
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