溶接管理技術者経営ブログ

【革新的溶接技術】フロニウスTPS/i +CMTで実現!スパッタ低減、高品質MAG溶接の秘密

【革新的溶接技術】フロニウスTPS/i +CMTで実現!スパッタ低減、高品質MAG溶接の秘密

ものづくりだより447号

【はじめに】

おはようございます。株式会社上村製作所 上村昌也です。今回の「ものづくりだより447号」では、フロニウス製のインテリジェントデジタル溶接機TPS/iとCMT(Cold Metal Transfer)を使用し、MAG溶接に挑戦した事例をご紹介します。普段はMIG溶接をメインで使用しているTPS/iですが、従来型のMAG溶接機はパルス制御のない電流波形制御を行う電源を使用しています。フロニウスのTPS/iでMAG溶接を行うと、どれほどの溶接品質が得られるのか、これまで何度か試みていました。ターンテーブルに乗せて連続溶接する際に、制御が上手くシンクロできず、挑戦を断念していました。しかし今回、制御が上手くシンクロできたため、改めて検証し、皆様にご報告させていただきます。

【高品質MAG溶接の条件】

今回の溶接条件は以下の通りです。

  • シールドガス: 80%アルゴン + 20%CO2
  • ワイヤー: 1.0mm SE-A50
  • PMCシンクロパルス: ON
  • PMCアーク長安定化機能: ON
  • PMC溶込み安定化機能: ON

フロニウスが誇るテクノロジー満載の機能を使用し、溶接を行いました。

写真はハンドリング溶接の様子です。細かいスパッタが付着していますが、ワイヤーブラシで軽く擦ればすぐに取れる程度です。

少ないスパッタがよくわかる

【CMT溶接とは?】

CMT溶接(Cold Metal Transfer)とは、溶接中の入熱を極限まで抑えることで、スパッタの発生を大幅に低減し、高品質な溶接を実現する技術です。通常、MAG溶接はMIG溶接に比べてスパッタが発生しやすい傾向がありますが、CMT技術を用いることで、MAG溶接においてもスパッタを最小限に抑えられます。

【TPS/i +CMTの組み合わせによる効果】

フロニウスTPS/iは、高度なデジタル制御により、安定したアークと最適な溶接条件を提供します。CMTとの組み合わせにより、以下の効果が期待できます。

  • スパッタの大幅な低減:後処理工程の削減、作業効率の向上
  • 高品質な溶接:安定したアークにより、均一で美しい溶接ビードを実現
  • 低入熱:歪みを最小限に抑え、薄板や異材の溶接も可能

【まとめ】

今回の検証を通して、フロニウスTPS/iとCMTの組み合わせが、MAG溶接の品質を飛躍的に向上させる可能性を確信しました。スパッタの低減、高品質な溶接、低入熱など、多くのメリットがあり、お客様の製品品質向上、生産性向上に貢献できると確信しています。今後も様々な溶接条件で検証を重ね、お客様に最適な溶接ソリューションを提供できるよう、技術力向上に努めてまいります。溶接に関してお困りのことやご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

フロニウス社

株式会社上村製作所
[電話番号]075-982-2931
[お問い合わせはこちら]お問合せページへのリンク
[ホームページURL]https://www.kamimura.co.jp
#アルミ溶接 

 

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