もっともスタンダードなセリウム入りタングステン電極(Ceriated Tungsten)
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
今回は、TIG溶接で非放射性かつ現場採用が多い定番電極、セリウム入りタングステン電極(Ceriated Tungsten)をご紹介します。
低〜中電流域でのアーク始動性に優れ、コストパフォーマンスにも優れています。
セリウム入りタングステン電極とは?
セリウム酸化物(CeO₂)を約2%含むタングステン電極(AWS分類:EWCe-2)で、TIG溶接に使用します。
トリウム入りタングステン電極の代替として普及し、直流・交流どちらでも使用可能。薄板や小物の溶接で特に使いやすいのが特長です。
特長
- アークスタートが良好で再始動も安定
- 非放射性で安全性に配慮
- 幅広い母材(ステンレス/アルミ/チタン等)に対応
- 価格バランス良好で日常使いの“定番”として選ばれやすい
識別(色コード)
電極先端の色帯はグレー(灰色)が現行AWS標準です。
旧規格や一部地域ではオレンジ表記が残る場合があります。
使用上の注意
- 精密溶接で「先端からアークが出ず横へ流れる」場合、長手方向研磨へやり直し
- 先端形状は用途に応じて鋭角〜わずかな平坦に調整
- 汚染や溶着が起きた先端はカット後に再研磨
- ガス流・トーチ角・突き出しを見直して安定化
- 高電流・長時間連続使用にはランタン入り等も検討
まとめ
セリウム入りタングステン電極は、非放射性・始動性良好・価格バランスに優れた“使い勝手の良い定番”。
条件に合わせて先端研磨を適切に行うことで、より高品質な溶接が可能になります。
おすすめサイト
大陽日酸ガス&ウェルディング
ラメール(タングステン電極仕様一覧)
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