溶接管理技術者経営ブログ

ジュラルミン溶接失敗の段

ジュラルミン溶接失敗の段

ものづくりだより396号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。

A2017の溶接部分がクラックが入ってしまい溶接をやり直す
事態となりました。

材料

A2017(ジュラルミン)W550×380×30

工法

TIG溶接

溶接パラメーター

電源装置:Panasonic YC-300BP4 AC
溶接電流: 250A
パルス電流: NA
パルス周波数: NA
パルス幅: NA

交流周波数:200Hz
溶加棒: A2319BY 3.2mm
電極: 純タングステン
シールドガス : Ar+He
予熱 : 200℃

まとめ

まずはクラックの原因ですが高温割れを起こしています。
溶接速度が遅すぎたか、溶加棒の挿入量が少なかったか
どちらかですね。クラックの箇所も溶接終端部で発生していますので
溶加棒の量が少ない為に溶着部が温度が上がり過ぎて割れが発生したと
考えた方が、正解です。

溶接金属量のわずかな違いだと思うのですが、そのわずかが致命傷に
なってしまいました。

クラック部の処理方法としては、リューターにて溶接金属を
除去、再度溶接をし直すことになります。
面倒ですがサンダー等で溶接金属を除去することはNGです。
砥石等が溶接金属部に残留し健全な溶接ができない為です。

参考
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jlwa/48/8/48_293/_pdf

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